欧州日本人医師会の青年会員は現在24名。ヨーロッパの医大生や卒業生が、各国の医療・大学・就職情報などを交換したり、サポートし合ったり。

2020年03月28日

メルマガ第8回 ヨーロッパで外科医になる

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2年前のメルマガ第8回 ヨーロッパで外科医になる【2018年3月27日発行 Vol.40】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!スロバキアで医学生をしている外科医志望のShotaです。今回はスロバキアでの外科実習・ワークショップについてご紹介したいと思います。

第3回でKimikoさんからもご紹介があったように、日本とヨーロッパの実習の違いの一つは学生が取り組める手技の範囲だと思います。スロバキアでは、静脈・動脈からの採血、中心静脈へのカテーテル留置術、皮膚の縫合、筋膜の結紮、腹腔鏡手術時のカメラ持ち、摘出する臓器側の血管結紮、気管支挿管、前立ちなどを学生にさせてくれます。 また、教授に個人的にお願いすれば、週に1・2回、授業のない日に第2・第3助手として手術に参加できます。先生によっては第1助手にしてくれることも!申請すればいつでも学生用の腹腔鏡の練習キット、シミュレーション実習なども利用できます。

次にスロバキアでのワークショップについてご紹介したいと思います。ワークショップ等はボードに紙を貼って募集するといった形よりも、教授が授業中に口頭で参加者を募る場合が多いです!内容は基本的に学生向けですが、後期研修医・専門医向けのものに学生が参加できることもあります。僕が昨年の10月に参加したMicrovascular workshopは専門医過程の先生向けのもので、学生の僕が参加して良いものなのかと疑問に思うレベルの内容だったのですが、教授の手厚いご指導のおかげでなんとかusefulなanastomosis(吻合)を作ることができるようになりました!

スロバキアでは若い医師がヨーロッパの他の国に留学し専門医取得後に戻ってくるケースが多いため、他国の新しい技術などを医師向けに伝えるワークショップが豊富であると聞きました。そのため、若い医師が年上の医師に教えるという光景も!積極性のある生徒には実践的なことでもどんどんさせてくれるのはヨーロッパならではの良さなのかなぁと思います!



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学生用の腹腔鏡練習キットで練習しています!日々練習あるのみ!




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2020年03月14日

メルマガ第7回 イギリスの医療制度と医療問題

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2年前のメルマガ第7回 イギリスの医療制度と医療問題【2018年3月13日発行 Vol.38】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ロンドン大学の医学部4年生のマヤです。今回はイギリスの医療制度と近年の医療問題をBREXIT(イギリスEU脱退)の背景に触れつつ、簡単にご紹介させていただきます。

まずはじめに、イギリスの医療費は全て無料です。イギリス国民は日本の国民健康保険や社会保険のように、国民保険料を税金という形で払っています。NHS(National Health Service)という1948年に設立された国営医療サービスは『貧富の差に関わらず、医療はすべての国民にとって平等にアクセスができるものである』という趣旨の元、 イギリス全土の医療機関を運営しています。そして、驚くべきことに国民だけでなく旅行者を含むすべての人の緊急救命の医療費は完全無料です。

ただ、もう少し詳しく説明すると、医療費は基本無料ですが、生活保護に申請してない大半の国民は種類に関わらず一つの処方箋につき8.60ポンドを払います。

また、イギリスに住む人は皆GP(General Practitioner)という家庭医のようなものに登録しなくてはいけません。病気になった際にはあらかじめ登録したGPを訪れ、GPの判断によりその地域の専門医へ紹介状を描いてもらわなければならないので、直接専門医に行くことは出来ません。GPは不必要な専門医の受診を防ぐ役割を担っていることになりますが、日本と比べるとワンステップ多く、さらに無料であるため受診希望者がたくさんいます 。そのため専門医の受診ができるまで1ヶ月以上待つことも多いのです。

加えて、近年は高齢化や移民の増加もあり、医療費の予算は増える一方で、NHSの存続が危機に晒されています。BREXIT推進派がこれらの問題について『移民を減らし、EUに払い続けているお金をNHSに回すことで解決できる』と宣伝したことがEU脱退の要因の一つなのです。イギリスの医療問題、まだまだある(笑)のですが、このあたりにしておきましょう。

最近は泌尿器科で実習中なのですが、da Vinciで行う前立腺癌の全摘出のアシストをする機会があり、繊細な動きに感動しました。現在は前立腺癌以外の分野ではあまり使われてないようですが、今後の発展に期待です。



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ロンドンの街並み


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ロンドンの夜景


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Royal society of medicine(英国王立医学協会)



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2020年02月29日

メルマガ第6回 スロバキアの医学部の魅力

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2年前のメルマガ第6回 スロバキアの医学部の魅力【2018年2月27日発行 Vol.36】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!東欧の国、スロバキアのコメニウス大学医学部3年次の、Yukiです。日本では余寒もなお厳しいなか日ざしが明るくなり始め、梅のつぼみが膨らみ始めた頃でしょうか。スロバキアは0度を超える日がまだまだ少なく、雪が静かに降る長い夜が続いています。

さて、今回は日本の皆さんにはあまり馴染みがないスロバキアの医学部で学ぶ魅力についてお話ししたいと思います。コメニウス大学はスロバキアの南西部、ドナウ河沿いに位置する首都ブラチスラバにあります。ブラチスラバは、中欧・東欧の国々へのアクセスが良いため、休暇にはよく大学の友人と日帰りでEU国内を旅行します。ブラチスラバの街並みは、つい最近まで共産圏の国であった事から、旧市街の外の住宅地には、同じ建物が綺麗に整列しているのが特徴的です。スロバキアのもう一つの魅力としてあげられるのは、スロバキアとハンガリーの国境沿いに広がる、カルスト山脈の美しい洞窟群です。なかでも、ドプシンスカ氷洞窟は、元オリンピックフィギュアスケート選手の浅田真央さんが訪れ、洞窟内の天然の氷の上を滑る姿が日本のテレビ番組で紹介されました。

大学のお話をします。コメニウス大学の授業は、少人数制です。1グループ10人ほどに分かれて、1〜3グループずつで授業が行われます。同じグループの同僚生徒とは、6年間公私ともに行動する事が多いため、家族であり戦友のような間柄です。医学部のカリキュラムは、最初の3年間は基礎の座学を中心に学理的な修学をし、4年目から本格的に大学病院での実践的な勉強をしていきます。

現在私は3年生なのですが、病院での問診や、病理学の解剖授業などが始まり、様々な形で患者さんと触れ合う機会が増えました。決して楽な道のりではありませんが、これからも学友たちと共に、切磋琢磨していきたいと思います!東欧にいらっしゃる際は、ぜひスロバキアにお立ち寄りくださいね。お読みいただきありがとうございました。


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スロバキアのトルバナ地方を走る列車の車窓


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ブラチスラバの大広場


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同じグループの学友たちと


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2020年02月15日

メルマガ第5回ドイツの医師の働き方・休み方

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2年前のメルマガ第5回
ドイツの医師の働き方・休み方【2018年2月13日発行 Vol.34】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ドイツの医師Sachiです。

日本では今頃、そろそろ受験が済んで、もうすぐ卒業・入学シーズンですね。
ドイツの多くの大学では、春と秋の2回、入学・卒業があります。また、最終国家試験は口述試験なので、日程に1か月位のバラつきがあるうえ、卒後すぐに就職せずに暫く研究をしたり、休暇(!)をとったりという学生もいますので、仕事開始日も結構バラバラです。
また、一つの病院で最初から最後まで専門課程を修める医師はどちらかと言うと少数派で、病院を移って異なった経験を積んでいくというスタイルが一般的です。そういう転職は年中行われるので、職場のメンバーが一度にガラリと変わるという事は普通ありません。誰かが辞めて、そこに誰かが入ってくる、という椅子取りゲームのような感じで、就職活動も年中可能です。

さてドイツでは、医師に限らず誰でも、年間約6週間の休暇がもらえます。そして、それを全部消化するのが普通です! 大体年末頃に、翌年の休暇調整をチーム全員で行います。例えば10人のチームだと「一度に欠けてもいいのは2人まで」など決まりがあって、誰がどこで休暇を取るか、皆で話し合って決めます。そうすると、誰かが戻ってきたら次の誰かが休暇に出るという感じで患者さんを引き継ぎ、常に一定の欠員がある設定で回るようになっているのです。
普段でも自分の勤務時間外は当直医が担当して、自分の担当患者さんの事で自宅に電話が掛かってくる事は普通ありませんので、皆「引き継ぎ上手」になっていきます。これも訓練で、新人は「自分じゃなくちゃ!」と患者さんを抱え込む傾向があるのですが、自分がいない時でもちゃんと自分の考えている方向に動くようにしておくのがベテランの力です。
また、休む時は休むけれど、働く時はバリバリ働く、そのメリハリの強さに、日本からの実習生はよく驚いています。

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うちの院長の趣味は、メルクリンというドイツの鉄道模型。自宅には、こういうメルクリン部屋があります。

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これは駅。配線しながら少しずつ完成させていく、それが楽しいらしい。

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ジオラマも凄い。

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医院の遠足でサイクリングに行きました。
医師2人・アシスタント6人(殆どがパートタイム)の家庭医開業医院です。




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2020年02月01日

メルマガ第4回 ヨーロッパの参考書事情


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2年前のメルマガ第4回 ヨーロッパの参考書事情 【2018年1月30日発行 Vol.32】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!欧州のとある国で医学生をしているユウです。 2012年末に渡欧してから早5年が過ぎ、来たる卒業を目前に控え焦っている今日この頃です。

今回は大学でどのように参考書を使用していたのかをお話ししようと思います。ここは日本ではないので参考書は当然全て英語です。基本的にアメリカやイギリスの大学で使用されているのと同じものを使います。日本語に翻訳されているものも数多くあり、日本の医学生さんも同じものを使用されていると思います。1年生の頃は英語も不十分だったので日本から本を持ち込んで勉強していましたが、結局英語の参考書を読んで理解しなければならないので時間が余計にかかるだけだと気づき、すぐに止めてしまいました。当時の英語力では口語試験の際、日本語で覚えた知識を英語でアウトプットする事が簡単ではなかったのも理由の一つです。

実は僕の場合、この5年間で一度も新品の教科書を買ったことがありません。何故なら、SNSのグループで参考書や生活用品(フライパンから車、アパートなど)を売買することができ、必要なものはほぼ全てそこで揃うからです。メジャー科目(解剖学、生理学、病理学など)は中古の参考書を買い、それ以外の科目(履修期間の短い科目など)やお金に余裕がない場合などは電子版を購入します。ですが著作権に関しては日本より考えがゆるく、周囲には紙・電子を問わずコピーしたものを使用したり、それをまとめた「中古のコピー本」を使用する人もたくさんいるというのが正直なところです。

医学を英語で学ぶメリットとして僕が挙げたいのが、電子書籍としてダウンロード出来る参考書とYoutubeで視聴できる無料講義の多さです。例えば、Youtubeで”Hepatitis(肝炎)”と検索すると、病態生理から治療法までを詳しく解説している講義やアニメーションが数多く存在します。 英語の動画が充実しているのは、海外において英語で医学を学ぶ学生以外にも、USMLEやPLABを受験しアメリカやイギリスを目指す学生が世界中に沢山いる為だと思われます。僕も参考書で理解しにくい分野は何度も動画を視聴して勉強しました。

欧米に比べると、日本の参考書で電子化されているものはわずかです。手間がかかることはもちろん、著作権の問題が発生する場合もありますが、学生が自分で購入した本を裁断しスキャンして「電子化」している場合も少なくない思います。

アナログ世代の自分には、慣れ親しんだ紙の本を読み、直接書き込んで勉強する方が本来は性に合っていました。でも1,000ページを超える参考書が何冊も必要ですので、僕の場合は大学の講義中にはタブレットを使用し、家では本を読んで勉強するというように使い分けていました。電子書籍とタブレットは現代の医学生には必須アイテムですね。

話は変わりますが、最近は以前に比べて欧州で医学を勉強するという選択肢が一般的になってきている気がします。海外で医学を勉強するのは簡単なことではありませんが、決して不可能なことではありません。 6〜7年という時間を医師になるという明確な目標を持ち続け、モチベーションを維持するのは楽なことではありませんでしたが、その分日本ではなかなか得られない貴重な経験を積むことが出来ました。また世界各国から来ている多くの友達を作れたことが僕にとっての一番の財産になりました。ここでの経験を生かすも殺すも自分次第なので、自分にできることは何か、何がやりたいのかをじっくりと考え今後の進路を決定したいと思っています。


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カラフルな街並み


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広場はいつも人であふれています



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2020年01月18日

メルマガ第3回ドイツの医学部における臨床実習

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2年前のメルマガ第3回
ドイツの医学部における臨床実習【2018年1月16日発行 Vol.30】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ドイツの大学病院で麻酔科医をしているKimikoです。今回はドイツの医学教育で大きなウェイトを占める臨床実習についてご紹介したいと思います。

ドイツの医学部では6年間を通して3種類の実習が必須となります。 まず、基礎医学科目を修める初めの2年間では、合計90日間の看護実習を行わなくてはなりません。食事や排泄などの介助、バイタルサインの測定、配膳、(看護師の監督下で)点滴の処置や薬剤の投与など、患者さんとの接し方や病棟の仕事を初めて体で感じながら学ぶ、大事な実習です。

基礎医学課程を修了し第1次国家試験に合格すると、3年間の臨床医学の課程が始まりますが、この間には30日間の臨床実習を4期行わなくてはなりません。実習内容は採血、点滴などの基本的手技の習得と、問診・全身の診察、診断やカルテの内容の理解、添書の作成、とかなり実践的になります。

臨床医学課程が修了し、第2次医師国家試験に合格すると、PJ(Practice Year)と呼ばれる実習漬けの1年間が待っています。医師になるための総仕上げの実習ですので、1人で予診を行ってあらかじめ診断をつけたり、薬剤の静脈内投与、手術の第2第3助手、簡単な傷の処置と、ほぼインターンのような内容となります。

ちなみに、6年目のPJ以外の実習は学期の間の休暇中に行わなくてはなりません。学期の間には2、3ヶ月の休暇があるのですが、その大部分はこのような実習や博士号取得のための研究に費やされて、ゆっくりとできるのは数週間ほどだけというのが実情です。

また、実習先は基本的に全て自分で手配しなくてはなりません。休暇や研究の予定を考えながら、半年から1年前には希望の病院や科にコンタクトを取って書類をやりとりしたり、遠方であれば滞在の手配をしたりと、かなりのマネージメント能力が必要となります。ただ、実習内容の規定を満たせば世界中どこで実習をしてもいいので、旅行がてら海外を飛び回る学生もいて、うらやましいなあと思う事もしばしばです。

ドイツでは、実習の最終日にお礼の気持ちとしてケーキやお菓子を持って行くのが習わしとなっています。買った物も時々ありますが、大抵は手作りのケーキやマフィン。男子学生もお母さんやおばあちゃんのレシピで一生懸命焼いてくるんですよ。私達スタッフもこの最終日のケーキを励みに(笑)熱のこもった指導をしています。「え、君、これが初めての挿管?それは、明日ケーキを持ってこなきゃだなあ。。」なんて具合に。

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ドイツ・マインツ大学病院の正門


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日本から学生さんが来て、シュミレーション実習に参加!


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2020年01月02日

メルマガ第2回 ハンガリーでの医学生活


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2年前のメルマガ第2回 ハンガリーでの医学生活 【2018年1月2日発行 Vol.28】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ハンガリーで医学生をしているいづみです。

皆さん、年が明けていかがお過ごしでしょうか。心機一転、新しい目標を立てられた方も多いと思いますが、私の2018年の目標は健康に毎日を楽しく過ごすことです。

先月Sachiさんがドイツのクリスマス・新年についてお話しされたように、ハンガリーもクリスマスは家族と過ごし、新年は友達とパーティーをしながらお祝いする、といった感じです。

ハンガリーの首都ブダペストは「ドナウの真珠」と言われるほど夜景がきれいです。大晦日には屋台や出店が多く出て、街中で新年をお祝いします。また、年が変わる瞬間には花火が上がり、その景色見たさに多くの人が集まります。

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さて、日本人の私がハンガリーで医学を学んでいる理由ですが、心室中隔欠損症を患って生まれてきた私は、幼い頃から医師になることが夢でした。高校の時にアメリカ人に観光案内をする機会があり、異文化の人々と関わることに憧れを持ったため、海外の医学部を目指しました。

アメリカやイギリスは学生の多くが現地人なのでハードルの高さを感じていましたが、インターナショナルコースを持つハンガリーの医学部と出会い、進学を決めました。日本の私立医学部より学費が安く、国立医学部よりも面接を重視する入試であることも魅力でした。また、ハンガリーで国際色豊かな友人と共に学ぶことは、医師になるための勉強だけでなく、日本で報じられない「現地の声」を聞くことにもつながり、毎日がとても充実しています。

勉強漬けの毎日ですが、息抜きとして映画を観たり、ホームパーティーをしているときはハンガリーに来て良かったと思える瞬間です。それもお酒が大好きなノルウェー人、おにぎりを毎日食べるパキスタン人や1時間遅刻するスペイン人など、面白い友達がたくさんいてくれるおかげです。

これからもそんな友人との時間を大切に頑張っていこうと思います!

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2019年12月28日

<日本と英国の違い>

はじめまして。イギリスでジュニアドクター(一般外科)として働いておりますRです。

まだまだ在英時間は短いのですが、日本での初期研修を終えてからの渡英を選択したので良い意味でも悪い意味でも、色々日本と比べてしまいます。


せっかくですのでいくつか列挙してみたいと思います。

例えばオペ場にて、


@ オペ場の手前の「anaesthetic room」にて麻酔は施行、麻酔施行後オペ場までの4メートルほどの移動はたとえ全マでもモニターも酸素も一切ナシ

A 麻酔科医の先生方は5分毎にバイタルを手書き

B みんなマスク着用ナシ

C 実は清潔ガウンだってリユース

D 日本と比べるとドレープの枚数が異常に少ない

E 水道も、蛇口をひねって水を出しましょう

F オペ場の中でもコーヒー・ティーは持ち込み自由です


などなど。。

逆に病棟業務での違いといえば


@ 患者さんの主治医は必ず、入院時にオンコールだったコンサルタント。ジュニアドクターの「受け持ち患者」等はありません

A 時間シフトがきっちり決まっているので、基本残業はありません(残業になってしまっても基本タダ働きになります)

B 「phlebotomist」が病棟を平日は2回巡回して採血をしてくれます。看護師さんでも採血が出来ないことが多いです

C ベッド調整が頻繁に行われるので、朝みた患者さんが午後には別病棟に移動になっていることも多々あります

D 医師間の連絡は、基本ポケベル。けたたましく鳴り響くポケベルの音は悪夢にみます

E CT等スキャンをオーダーしても、放射線科のドクターが不要とみなせばキャンセルされてしまいます。オーダー理由はキッチリ書きましょう。。

F 肝生検、経皮的腎瘻造設、胆嚢瘻など、「つきにいく」手技は放射線科が担うものが多いです


あげ出せば切りがないですね。

国による違い、医療制度の違い、文化の違い、様々あり、日々学ばされます。

今後も色々と紹介できればと思います。

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2019年12月19日

メルマガ第1回 ドイツの病院のクリスマス

皆さま、こんにちは。
2年前に掲載して頂いたメールマガジンの記事をご紹介します!
(ブログ転載許可は得てあります。)


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今号からスタートした新連載!お届けするのは、ヨーロッパで活動する欧州日本人医師会青年部所属のドクター&医学生。日々の生活や現地での医療についてリレー形式でつづります。全10回、お楽しみに!


第1回 ドイツの病院のクリスマス 【2017年12月19日発行 Vol.26】

欧州日本人医師会青年部から、はじめまして!ドイツで家庭医をしているSachiです。 年の瀬が迫り、皆様も慌しさ半分、楽しみ半分といったところでしょうか。

ドイツでは、クリスマスは家族で静かに祝い、年越しは友達と賑やかにパーティーしてカウントダウンというパターンが多いです。 クリスマスには学生も実家に帰ってしまうので、学生寮に残っているのは外国人くらいなもの。ゴーストタウンみたいになってしまいます。

祝日はクリスマスの12月25・26日と元旦の1月1日(州によっては1月6日も)だけなのですが、学校や大学は大体、クリスマスイブから1月6日までの2週間が冬休みになります。 さて、病院はどうするかと言うと、12月24日から30日のクリスマス勤務チームと、31日から1月6日の新年勤務チームに分けて、誰もがどちらか1週間は休めるようにして、医者も看護師も普段の半分位の人数で働く事が多いです。 クリスマスや新年は、入院中の患者さんも一時帰宅したがりますし、手術など計画的な入院の数も減りますので、入院患者数がぐっと少なくなり、それでも何とか回せるのです。

さて、クリスマスと新年、どちらの勤務に人気があるでしょう? 勤務が大変なのは新年です。年越しパーティーでお酒を飲んで転倒したり花火で怪我をしたりと、救急外来は大忙し。入院患者さん達も落ち着かないし、花火や爆竹の音で眠れなかったりして、夜勤当直も大変です。

クリスマスの方がずっと静かで勤務は楽なのですが、クリスマスはやっぱり家族揃って祝いたい大事な日なので、迷うところですね。

普通の人が休んでいる時にも働かなくてはいけない仕事ですが、そういう時でも家に帰れない患者さん達の心が少しでも慰められるよう、皆がんばっています。

皆様も、どうぞ楽しい年末年始を!


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市役所の前のクリスマスツリー。勿論本物の木です。


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病院の中のクリスマスツリー。これも本物の木。当直の夜に撮影しました。



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posted by JMAE at 10:49| ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月02日

ヨーロッパで緩和ケア医を志す

初めまして、スロバキアのコシツェにある医学部に在学しているてつ太郎です。

コシツェはスロバキア第2の都市と言われ、ウクライナやハンガリー寄りに位置しています。


今回は初めてのブログになりますので自己紹介をさせてください!


私は東京の団地育ち。

実家は裕福ではないので自分でお金を貯め、奨学金を借り、スロバキアの医学部に進学しました。

日本の予備校に通ったこともあったのですが、元々アメリカのcollegeを卒業ということもあり、周りに馴染めず3ヶ月で逃げ出したという過去もあります(笑)

進学前は投資家(主にコモディティと外国為替)をしていて、たまたま投資で当たって資金に目途がつきスロバキアの医学部に進学を決めました。

人生は何があるか分からないものです。



スロバキアは東欧で、1989年まで社会主義の国でした。
社会主義時代の名残で現在も日本の団地のような建物が数多く存在しています。

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◆写真は近所の旧社会主義の団地◆
な色の塗装が特徴的


現地のスロバキア人から言わせるとこの様な建物は

「社会主義時代の名残だ!」
「見るのも嫌だ」
「住みたくない」

なんて声も多数。


ですが私は団地育ちということもあり、現在住んでいる旧社会主義の名残が色濃く残っているこの住まいをこよなく愛しています。


さて本題に入りますが、私はヨーロッパで医師になり、北欧、ノルウェーで緩和ケア医を志しています。

趣味も兼ねて勉強の傍ら、ヨーロッパの緩和医や大学教授などにコンタクトを取り、緩和ケア病棟やホスピスを訪問しています。

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◆写真は中欧で、ポーランドの最初のホスピス(ポズナム市)◆


日本人で最も世界中のホスピス、緩和ケア病棟を訪問し、世界中の緩和ケアや文化に精通して様々なことを学びたいと考えているからです。


「ヨーロッパで緩和ケアを学ぶとはどういう事?」と思う方もいると思います。


緩和ケアは英語で “palliative care”

“palliative”はラテン語で“pallatius”という語源から来ており、意味は「覆いかぶせる」などの意味。

17世紀のフランスで “palliative” 「被せる、覆う」という意味から「寒さからの緩和」となり、この事からフランス語で「緩和」という意味を持つようになり、英語で “palliative” というようになりました。


治療は大きく分けると2つあり、1つ目は医学部で学ぶ治療、英語で表すと “cure”、つまり病気を治す医療が主になります。

多くの医師を志す人は病の根治、つまり病を根本から治すこと(cure)を志す人が大半なのかもしれません。

私は病を治すではなく、治せない病の向き合い方や病と共に生きることを学びたいと考えております。

これが2つ目の治療、英語で表すと“care”、つまり病気を治すというよりも、病気による心身の痛みを取り除くことが目的となります。


医学の進歩は日進月歩で、今まで治せなかった様々な病気を治せるようになりました。

そして、日本の医療は世界の最先端といっても過言ではありません。

ですが現代医学の限界もあり、「病気を治せないのなら、せめて痛みだけは取り除こう」というものが緩和ケアの基本方針になります。


医学では肉体的な痛みに対しては痛み止めなどを、精神的な痛みに対しては抗うつ剤やカウンセリングなどの治療方法を選択します。

ケアの領域でも方法は多岐にわたり、経済的・社会的支援、アロマテラピーや心理的療法によるアプローチでどうすれば心が満たされるのか、患者本人・家族の病気の受け止め方などをケアしていきます。


例えばお母さんの「痛いの痛いの飛んでけ!」

学問的な見方をすると、実際に一時的ですが痛みの軽減になります。


よく「人に優しくしましょう」という言葉を聞きます。

言うのは簡単、実際に行うのは難しいことですが、苦しいとき、辛いときに声をかけてもらえるだけでも肉体の痛みと心の痛みはほんの少しだけ軽くなります。


先ほども書きましたが日本は世界有数の医療大国。

国民の平均寿命は世界1位!

世界1位の長寿国です。

そんな医療先進国の日本でもまだまだ他国から学べることがあります。

その一つが心のケア。


今はまだ治せない病気でも体と心の痛みを取り除き、そして、寄り添うことで人生を豊かなものへ導く。

宗教でもなく、スピリチュアルでもなく、医学を通し、上記の分野を学問に昇華させ、その知識を社会に還元し、より豊かな日本社会の実現へ少しでも尽力できたらと考えております。


また、個人で日本人の方へ向けて欧州のがん治療や、国によって違うがんや慢性疾患との向き合い方なども各地の腫瘍内科を中心に訪問し、情報発信していこうと考えています。



◆個人のブログのリンクになりますがこちらも訪問していただけると幸いです◆

ブログ→ https://medeu.blog.fc2.com/
Twitter→ https://twitter.com/serotonin_nin


以上

てつ太郎でした(◉︎ɷ◉︎ )
posted by てつ太郎 at 20:37| スロバキア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする