こんにちは、クリスです。8月のブログを担当します。

現在、イギリスのウェールズにあるカーディフ大学に在学中です。昨日、ようやく4年生に進級が確定しました。

今回はイギリスの医学部の部活動に焦点を当ててみようと思います。具体的には部活動の種類とその活動内容についてお話ししていきたいと思います。私自身は、あまり運動系の部活には参加していなかったので、友人から聞いた経験も交えながらここに書いてみたいと思います。


イギリスの医学部の部活動は、大きく以下の3つに分類されます。

1. 社交系の部活

2. 運動系の部活

3. 医学系の部活


社交系の部活では、普段会うことのない他の科目を学んでいる人々とも交流し、交友を深めることができます。部活が主催するイベントでは、レストランやバーに行ったり、ボウリングやレーザータグを楽しんだりすることが含まれます。私自身も試験の後などに部活主催のイベントに参加することがあります。こうした部活は、イギリスの医学部の学生にとって、自分の国の文化に触れる数少ない機会を提供してくれるばかりでなく、息抜きにもなり、次の試験に向けて精神的に休める場所としても重要な役割を果たしています。


運動系の部活は様々な種類があります。大まかに分けると、一般の大学生向けの運動部と医学生の運動部に分けられます。医学生の運動部は、医学生、歯学生、看護学生、理学療法士の学生が行きやすいようにスケジュールされています。実習から帰ってきた後にトレーニングや練習試合などが組まれています。医学生の運動部にはサッカー部、バスケ部、ホッケー部、ラグビー部などがあります。ただし、試合に出場するために週末を割かなければならないこともありますので、運動部のチームに入るには本当にスポーツに熱心な医学生が多いという個人的な印象があります。

一般の大学生向けの運動部に医学生は参加しづらいと思われますが、決してそういうわけではありません。実際、私自身も柔術部に入っており(他にも3人ぐらい医学生がいました)、医学生も自由に参加することができます。医学生にとっては時には大変な運動部ですが研修医が終わって科を選ぶときに有利に働くことがあるとも聞いています。特に全国大会などに行くとShortlistingなどで点数を貰えることもあるようです。

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(画像1:バトミントン部の写真)


最後に医学系の部活について書いてみたいと思います。これは数が多く、将来進みたい科に関連する部活に入る学生が多い印象を受けます。私自身も過去にClinical Neuroscience Societyで副会長を務めたことがあり、脳神経内科や外科の先生たちと話すきっかけになりました。また、その専門の科についての理解を深める良い場所でもありました。そしてコンファレンスなどのイベントを立ち上げることによってチームワークやリーダーシップなどのスキルが育まれる場所でもあります。こうした経験が将来、自分が好きな専門の科での就職を目指す際に非常に重視される要素だと聞いております。

医学系の部活は大学だけではなく、全国規模で活動する医学系の部活も存在します。STARSurg、NANSIG、OSCEazy、NMRAなどがその例です。これらの部活は医学生に研究などの機会を提供し、スキルアップのための授業やワークショップを催してくれます。

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(画像2+3:ウェールズ心臓内科&外科の学生コンファレンスの際、先生とワークショプを立ち上げました)


ただし、多くの医学生が医学系の部活に入ろうとする一方で、一つ一つの部活での仕事や責任が多くなりすぎると、他の医学部での学業が疎かになる可能性があります。私自身も今年、そのような状況になってしまい、途中で大変な苦境に立たされることがありました。医学系の部活に参加することは非常に魅力的ですが、バランスを保ちながら取り組むことが重要だと改めて感じました。学業と部活動を両立させることがイギリス医学生にとっての成功の鍵になるのではないでしょうか。