欧州日本人医師会の青年会員は現在24名。ヨーロッパの医大生や卒業生が、各国の医療・大学・就職情報などを交換したり、サポートし合ったり。

2020年04月25日

メルマガ最終回 ドイツで医者になる

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2年前のメルマガ最終回 ドイツで医者になる【2018年4月24日発行 Vol.44】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ドイツの医師Sachiです。全10回の連載、楽しんで頂けたでしょうか。最終回の今日は、私の個人的な話しをしますね。

私がドイツの医学部に入学したのは2000年。当時ドイツの医学部は外国人も学費が無料で、例えば1学年が180人のところに、5席程度の外国人枠があり、そこに数百人の応募者があったりすると聞きました。

最初の2年間は教養課程なのですが、日本の大学の教養課程とは違い、医学生のために特化された内容のみです。例えば物理学なら、レントゲンやMRI、目のレンズの仕組みなど。ラテン語や古ギリシア語も、文法は医学用語で必要な名詞の活用のみ。それでもぎちぎちで、早い日は朝7時15分から1コマ目が始まり、遅い日は夜8時まで。教養2年間で、ドイツ人学生でも半数位が振り落とされていきます。そこに外国人が太刀打ちしようというのですから、起きている時間は全て勉強するしかありません。食事中もバスの待ち時間も暗記カードを手放さず、シャワーを浴びながら暗記の復習。眠気に襲われると、立って勉強しました。

当時はまだ、現在の東欧医学部英語コースのようなものはなかったので、欧州全体でも日本人の医学留学生は少なかったと思います。スマホどころか自宅にインターネットがないのも珍しくなく、私自身、勉強に手一杯で、同じ状況の日本人医学留学生や日本人医師を探す余裕もなく、全くの未知の世界をたった一人で歩いているような心細さがありました。

今は家庭医としてこの地に根付き、欧州日本人医師会で大先輩から後輩まで幅広い交流があり、日本からも実習生を迎えたりして、楽しく充実した生活です。

そして、あの死にもの狂いの勉強に無駄はなかったと、日々感じています。皆さんも、どうぞ頑張って下さいね。


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5年生修了時に行われる第2回国家試験の過去問題集だけで、この分量。試験は1問90秒のペースで約4時間を4日間、プラス口述試験。

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国家試験が近づいた、ドイツ人同級生の鏡と…


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クローゼット。
私は暗記カードを持ち歩くタイプなので、違いが面白かった。


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卒業後、ガムシャラ新人時代を越え、産休育休を挟み、今はマイペースに働いています。
欧州日本人医師会の総会は子連れ参加歓迎で、こんな小さな時からお世話になっています。



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posted by JMAE at 06:36| ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月10日

メルマガ第9回 ヨーロッパの出産・子育て事情

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2年前のメルマガ第9回 ヨーロッパの出産・子育て事情【2018年4月10日発行 Vol.42】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!欧州のとある医学部を卒業したての杏です。今回は医師・医学生の出産・子育て事情にについて話したいと思います。何時、誰と、どのような形で、何処で出産するのか。出産・育児は世界中の女医・医学生にとっての難しいテーマです。私はまだ医師になりたてで、医師よりも医学生についての方が詳しいため、今日は医学生・前期研修生の出産事情についてお話ししたいと思います。

医学生のうちに出産する率ですが、私の母校の場合、二学年に一人は出産をする人がいた気がします。女性に限らず、在学中に親になる率で挙げると、一学年に一人はいます。在学中に親になる人の多くに共通しているのは、北欧出身、または北欧出身の配偶者がいる事です。スウェーデンやノルウェーから医学留学する人々は、結婚していなくても子供を産むと自身で、またはパートナーと決めた場合、サクッと産む印象があります。日本と明らかに違うのは、あえてシングルマザーとして出産する人が度々いる点です。同棲はしているけど、あえて籍を入れずに産むパターンも珍しくありません。

医者になってからの場合も、北欧出身者の出産率が圧倒的に高いです。私の周りにはドイツ・ギリシャ・ポルトガル・アメリカ・スウェーデン・ノルウェーなど多くの国からの留学生がいますが、前期研修の激務からでしょうか、未だに北欧以外の人々からはそのような便りはありません。北欧出身で学生時代からのパートナーがいる女医さんの場合、前期研修(場合によって半年〜1年)と後期研修の間、又は後期研修が終わる前に子供を産むケースが多いようです。これは政府から全額負担の産休手当が1年間出ることと、産休に対して職場の理解がかなりあること、そして一人前の医者が抜けるより研修生が抜ける穴の方が病院側にも負担が少ないという考え方があるためのようです。

ちなみに私は学生出産した一人で、多くの人に「どうやって留年しないで卒業したの?」と聞かれます。ケースバイケースだとは思いますが、私の母校は高学年になると試験のほとんどが口答試験で、試験期間の中から受験日を選べた事や、講義が少なくローテーションと自習勉強が多かった事、そしてローテーション先の先生方が妊婦に対してかなり優しかった事が大きな助けとなりました。とはいえ、ローテーションも講義も自分が医者になるためのもの。産後の国試勉強の時にやっぱりもっと頑張っておくべきだったかも、と考えさせられました。

私の場合、最後の内科の卒試兼国試1ヶ月前が出産予定日だったので、残りの試験の日程だけ理事長と話し合い、クラスメートが卒業した3ヶ月後に大学を卒業する事ができました!無事に産めたこと、無事に卒業できたこと、そして、元気な子供を育てられることのいずれも、決して自分一人の力ではできないことだなと身に沁みて感じる日々でした。


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我が子


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北欧の風景1


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北欧の風景2




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