ドイツの医師Sachiです。
今月から開業家庭医の個人医院での勤務を始めました。
大学で初めて診察術を学び、でも最近の大病院では普通の診察は余り重視されず、
実習で聴診して「何かおかしい・・・」と思って病棟医師に報告しても、
「どうせレントゲン撮るから」「心エコーするから」
などと言われて相手にされず、がっかりした経験、皆さんにもあるのではないでしょうか。
「胸部の打診?今どき誰もしないって」とか。
当院には胸腺腫(Thymom;Thymoma)の患者さんがいます。
かなり珍しい病気で、開業して25年の院長でも2例目だとか。
どうやって見つけたのか話しを聞いて、びっくり。
「日常的な動作で息があがるようになって来院されたんだけど、
心拍数が増加していて、心音が弱く、
胸部を打診したら、心臓が拡大していた。
これはいかんと胸部レントゲンにまわしたら、見つかった」
ハイテク機器がなくてもここまで診断できるのか!と、ちょっと衝撃でした。
「胸腺腫の後で気を付けなければいけないのは何か知っている?
これ、心エコーにまわした先の内科医も知らなくて教えてあげたんだけど、
重症筋無力症(Myasthenia Gravis)だよ。」
所謂「風邪」で来院した患者さんも、
必ず心臓と肺の聴診をし、扁桃腺と鼓膜を見て、リンパ節を探る。
そんな院長のもとでの勤務は、とっても勉強になります!
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