欧州日本人医師会の青年会員は現在24名。ヨーロッパの医大生や卒業生が、各国の医療・大学・就職情報などを交換したり、サポートし合ったり。

2015年09月23日

日本の医大卒でEU医師免許を手に入れる方法

皆様、こんにちは。
「日本の医大卒でEU医師免許を手に入れる方法」について、お問い合わせを頂きました!

現在の当青年部会のメンバーは全員ヨーロッパの医大卒なので、
正会員のスカイプ例会で、お話しを聞いてみました。
(但し、最新情報ではありません。色々な規則は常に変わっていますので、最新情報はご自分で目的国の担当機関にお問い合わせ下さい。)

まず、基本的には、日本の医師免許や専門医資格をEUのものに書き換える事はできません
大体は試験(口述、筆記、両方のパターンあり)が必要で、国によっては実習が必要となる場合もあります。
ただ、日本の医大新卒でヨーロッパに来るか、専門医になってからヨーロッパに来るかでは、後者の方が勿論ハードルは低くなっています。
あと、語学試験は大体どこの国でもあり、医師として働くなら当然の事ですが、かなり高レベルの語学力が要求されます。

もう一つ注意しなくてはならないのは、
EUで医師として働くには、医師免許だけでなく、滞在・就労ビザが必要になるという事です。
医師不足の状況ではビザは下りやすくなりますが、
医師過剰の状況だと、規定を満たして医師免許を手にできてもビザが下りない、という事もあり得ます。

先日のスカイプ例会に参加していた正会員の話しでは・・
イタリア:無理!
スウェーデン:言語がかなり厳しい。
ギリシア:ギリシア語で内科・外科・小児科の国家試験(筆記・口述)が必要。実習も必要。
イギリス:語学試験はネイティブレベル。EU内の他国からでも語学試験が必要。就労ビザ取得が非常に難しく、99%出ないだろう。
ドイツ:日本の医大新卒で1年間の実習と国家試験(口述)が必要だった例や、日本で専門医になってから来たら筆記試験のみだったという例あり。州によっても異なる。語学試験は大体C1レベル。現在は全体的に医師不足なので、資格があって就職先もあればビザは下りやすい。
フランス:先日の記事「フランスでの外国人医師ビザ発給について」の通り、難しい。
ブルガリア:ブルガリア語で学生と同様の国家試験(内科、外科、小児科、婦人科、感染症・公衆衛生)が必要。

レジデント制(卒後研修)の有無や制度については、国ごとに違います。
また、東欧は物価が安く、従って給料も安いため、その国の中でなら生活できるのですが、日本へ里帰りしたり外国へ出たりするのは難しくなります。
書類手続きなどは相当煩雑になる事を覚悟しておいた方がいいでしょう。

一般的に言えるのは・・・
・語学力(英語ではなく、その国の言語)が大前提。
・医師不足の地域(僻地)からだと、EUに入りやすい。
・医師としてのキャリアは高い方が有利。但しキャリアによって給料が高くなるため、無駄に高いキャリアだと雇用先を見つけるのは難しくなるかも。

結局のところ、かなり難しいけれども不可能ではない、といったところでしょうか。現に正会員の中には日本の医大卒の先生もおりますから。
でも一番効率的なのはやはり、将来働きたい国で医学を修める事だと思います。
皆様のご健闘をお祈りします!

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posted by JMAE at 05:42| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする