現在の病院に勤務する前はストラスブール大学附属の市中病院に勤務していたのですが、恐らく世界中でここだけであろうユニークな施設をご紹介します。
それもずばり病院所有のワインセラー。
ストラスブールのあるアルザス地方はワインの産地として有名ですが、実はこの市中病院は多くの土地を保有しており、その土地で作られたワインは病院の地下にあるワインセラーに保管されてるのです。
現在の市中病院の前身であるホスピス(元々は中世ヨーロッパで巡礼者や貧窮者を受け入れ、滞在場所や食事を振る舞っていた小さな教会のことで、病気や怪我でその地に留まった人をケアしていた施設)では、寄付や贈物として、また治療費の代わりに農作物や土地が納められていたようです。そこから経済的自立の手段としてワインが作られるようになり、ホスピスに滞在していた人にも振る舞われていたのだとか。このようにしてホスピスはアルザスの大地主となり、現在では委託提携ですが、ワインを作り続けているのです。病院となった現在では入院患者さんにこのワインが振る舞われることはありませんが…。
話は逸れますが、フランスの病院では担当医師の許可があれば入院中でも飲酒可能なことがあります。「ワイン1杯 昼・夕」とまるで薬のように処方します。
このワインセラーには世界最古1472年産のワインも残されています。過去5世紀の間にこのワインが樽から注がれたのは3度のみ。最近の科学的検証で樽の中身は今でもれっきとしたワインだということが証明されたそうです。ワイン樽の装飾も見ものです。
Cave Historique des Hospices de Strasbourg
1 Place de l'Hôpital, 67000 Strasbourg
http://www.vins-des-hospices-de-strasbourg.fr/
事前に予約をすればガイド付見学&試飲もできます。ワインは一般向けに販売されています。
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