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2020年03月14日

メルマガ第7回 イギリスの医療制度と医療問題

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2年前のメルマガ第7回 イギリスの医療制度と医療問題【2018年3月13日発行 Vol.38】

欧州日本人医師会青年部から、こんにちは!ロンドン大学の医学部4年生のマヤです。今回はイギリスの医療制度と近年の医療問題をBREXIT(イギリスEU脱退)の背景に触れつつ、簡単にご紹介させていただきます。

まずはじめに、イギリスの医療費は全て無料です。イギリス国民は日本の国民健康保険や社会保険のように、国民保険料を税金という形で払っています。NHS(National Health Service)という1948年に設立された国営医療サービスは『貧富の差に関わらず、医療はすべての国民にとって平等にアクセスができるものである』という趣旨の元、 イギリス全土の医療機関を運営しています。そして、驚くべきことに国民だけでなく旅行者を含むすべての人の緊急救命の医療費は完全無料です。

ただ、もう少し詳しく説明すると、医療費は基本無料ですが、生活保護に申請してない大半の国民は種類に関わらず一つの処方箋につき8.60ポンドを払います。

また、イギリスに住む人は皆GP(General Practitioner)という家庭医のようなものに登録しなくてはいけません。病気になった際にはあらかじめ登録したGPを訪れ、GPの判断によりその地域の専門医へ紹介状を描いてもらわなければならないので、直接専門医に行くことは出来ません。GPは不必要な専門医の受診を防ぐ役割を担っていることになりますが、日本と比べるとワンステップ多く、さらに無料であるため受診希望者がたくさんいます 。そのため専門医の受診ができるまで1ヶ月以上待つことも多いのです。

加えて、近年は高齢化や移民の増加もあり、医療費の予算は増える一方で、NHSの存続が危機に晒されています。BREXIT推進派がこれらの問題について『移民を減らし、EUに払い続けているお金をNHSに回すことで解決できる』と宣伝したことがEU脱退の要因の一つなのです。イギリスの医療問題、まだまだある(笑)のですが、このあたりにしておきましょう。

最近は泌尿器科で実習中なのですが、da Vinciで行う前立腺癌の全摘出のアシストをする機会があり、繊細な動きに感動しました。現在は前立腺癌以外の分野ではあまり使われてないようですが、今後の発展に期待です。



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ロンドンの街並み


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ロンドンの夜景


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Royal society of medicine(英国王立医学協会)



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posted by JMAE at 02:03| イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする