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2014年07月02日

私見・ワールドカップ <ドイツ編>

皆様、こんにちは。
ワールドカップに沸くドイツから、医師のSachiです。
今日の内容は飽くまでも私見や一般論ですので、「ドイツ人が全員そうだという訳ではない」という事を御承知願います。

ウィキペディアによるとドイツは「ワールドカップにおいて1次リーグ敗退経験が一度もなく、さらに1954 FIFAワールドカップから16大会連続のベスト8以上、2002 FIFAワールドカップから3大会連続のベスト4と非常に安定した成績をおさめている」だそうで、優勝数こそ3回で少ないものの、2位の4回、3位の4回、決勝進出7回、準決勝進出11回は、それぞれ最多になっています。

実はドイツではオリンピックにはそれ程関心が高くなく、ドイツ勢がメダルをざくざく獲得していても、「あ、そう言えば今オリンピックだっけ」という感じで、話題にすらのぼらない事が結構多いのです。

ところがサッカーとなると、話しは別です。
ワールドカップは国民的行事だと言える盛り上がり方になります。サッカーはドイツの国技ですしね。
まず各スーパーでは応援グッズをはじめとし、ドイツ国旗色の食品(パスタ、アイス、お菓子・・・)まで、様々なものが売り出されます。車にはドイツ国旗色の飾りをつけます。窓から国旗を垂らして飾る家もあります。大きな国旗はマントのように身にまとってもいいですね。
ドイツではサッカーは皆でワーワー言いながら観戦するものなので、サッカー中継をする居酒屋やパブリックビューイングに出掛けたり、家族や友人の家に集まって観戦したり。勿論、最初の国歌斉唱から観て気分を盛り上げるのがベストです。
ワールドカップの大切なドイツ戦の時間帯など、街の中はまるでゴーストタウンのようになりますが、家々の窓からテレビの光がちかちか漏れてくるところだけが違います。
ゴールが決まると、家々から「Tooor!(ゴール!)」という叫び声やブブセラが聞こえてくるので、テレビを観ていなくても「あ、入ったな」とわかります。花火をパーンと打ち上げる家もあります。
そしてドイツが勝つと、クラクションを鳴らしながら走り回る車が続出します。
クリスマスやお正月でも止められずに24時間動いている、ベンツの製造ラインが止められる事すらあるのです。

試合結果を書き込んだトーナメント表を持ち歩き、それを見ながら議論したり予定を立てたりする姿は、まるで競馬場のおじさんか?という姿。あ、でも耳に鉛筆は挟みませんよ。
さて、病院では看護師さんのシフトの組み方や、医師の当直などが、熾烈な争いになります。幸いにして、「サッカーには興味ない」という人もちらほらいるので、何とか解決するのですが。
入院患者さんは病室でテレビを観る事が多いのですが、歩き回れる軽症の入院患者さんのために、病院の講堂などにスクリーンを張って、ミニ・パブリックビューイングをする事も珍しくありません。

ワールドカップは1点が重過ぎて、ガチガチの試合になる事が多いため、
私自身は、純粋に試合を楽しむならドイツ国内リーグの方が好きなのですが、
ワールドカップは各国のキャラクターが多種多様なのが面白いと思います。
また、例えば陸上の短距離走のような無酸素運動には黒人が圧倒的な強さを誇り、バスケットボールなら身長が高くなければお話しにならないという、才能など以前の「生まれつき」で決まってしまっている部分が大きいスポーツも多い。でも、サッカーに関しては、人種などを問わず、大柄でも小柄でも、それぞれの戦い方があり、「大きな人には絶対に勝てない」などとは言えないところが面白いなと思います。

ドイツでは、その辺の村のサッカー場でも、きちんと芝が整備され、ナイター用の照明設備も付いているのが結構普通にあるのに、最初は驚きました。
因みに今回のワールドカップ、ドイツのナショナルチームは満足のいく宿泊先が見つからず、自分でリゾートホテルを建ててしまったそうな。滞在期間が長くなるという自信がなければできない事ですよね。


さてここに、白衣の胸ポケットに入るサイズの、薬のポケットブックがあります。
P1100063.JPG
これは、薬の商品名と成分名、服用量、禁忌などの早見ブックで、ちょっと調べるのにとても便利です。因みにこの「プラス」ではないものの方が、索引が調べやすくて私は好きです。
これは2006年のものですが、あれ?サッカーボールの絵が・・・?

P1100060.JPG
なんと、中にワールドカップのトーナメント表(各試合の日時付き)がついているのです!
こういうのを発案する人がいて、その企画が通るというのが、信じ難い。
ドイツ人、真面目に夢中です。

(この2006年は、ワールドカップがドイツで開催された年で、
サッカー大好きなメルケル首相はせっせとスタジアムに足を運び、
ゴールが決まるとぴょんぴょん跳び上がらんばかりに喜ぶ様子がTVに映っていましたが、
特に叩かれもせず、せいぜい笑い話になる程度。
「甘い物は別腹」の如く、「どんなに仕事が立て込んでいてもサッカーは別」なんですね。)



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posted by JMAE at 06:51| ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月01日

ドイツでの就職活動の流れ

皆様、こんにちは。ドイツの医師Sachiです。
今日は就職活動(Bewerbung)について。

ドイツで就職活動をする場合、
応募書類の送付→面接に招待される→後日返事が来る
というかたちが一般的です。

応募書類は、
・志望動機などを書いた手紙(Anschreiben)
・写真付きの履歴書に各証明書のコピーをつけたもの

を専用ファイルにまとめて送ります。

写真はきちんとBewerbung用として写真屋さんで撮ってもらうのがいいでしょう。
コピー代もけちらずに上質なものにします。因みに新卒の時に私がつけたのは、医学部修了証書(Urkunde)、外国人用の限定医師免許(Berufserlaubnis)、国家試験の合格証書、実習(Famulatur)の証明書、日本の大学の卒業証書及び成績証明書でした。新卒でなければ、それまでの職場のボスに書いてもらう評価書(Zeugnis)が非常に重要になります。
これらは基本的に返却されるので、手紙以外は状態がよければ使い回しもできますし、
写真を貼り付ける用に「剥がせる接着剤」も売っています。
手紙は非常に重要ですから、決まり文句だけというのはお勧めしません。
これを丁寧にきちんと書くと、面接に招待される率がぐんと上がります。

応募書類に掛かった費用は税金控除の対象になりますから、
レシート類は全て取っておきましょう。
(但し、税金控除というのは、税金を納めた年に掛かった経費についてするものですから、例えば年末に就職活動をして1月から働き始めるような場合には、それはできません。)

医師に限らず一般に、面接に行くための交通費(及び必要な場合は宿泊費)は、面接に招待した側が負担する事になっています。
「交通費の負担はしません」と明記されている場合だけは例外ですが、
何も書かれていない場合は、後日電車の切符などを自分の銀行口座番号と共に送ると、相当金額が振り込まれます。

職業柄、面接にはスーツでなくとも構いませんが、きちんとした服装で。

志望動機やこれからのキャリアの計画を語れるのは勿論のこと、
質問されそうな事を予想して、それに対する自分の答えを作文して、話す練習をしておく事は大事だと思います。

待遇などについても、一応自分の希望を考えておきましょう。
給与についてはキャリアごとに妥当な金額(Tarif)が出ていますので、それを調べておきます。
契約については、最初の何箇月間かは試用期間(Probezeit;その期間は有給休暇は取れず、急に解雇される事もあり得る)になり、それが過ぎてから本採用、というかたちが一般的です。
本採用でも、最初は1−2年契約、その後で無期限契約、というのが多いと思います。

専門医になるまでの期間は特に、病院を移りながらキャリアを積む人が多い。ただ、専門医になるための規定は州によって異なる事があるため、専門医になる前はなるべく州を移らない方がいいでしょう。
また、病院によって「Weiterbildungsberechtigung/-befugnis/-ermaechtigung」などという、「特定の専門医になるための研修を許可された年数」というものがありますので、就職先を決めるうえで、それも重要なポイントになります。

あと、第一志望のところに面接に行く前に、
「どうでもいい」ところに面接に行っておく事を強く勧められました。

DUDENからBewerbungについてのガイドブックが出ていて、
私の場合はそれがとても役に立ちました。


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posted by JMAE at 07:49| ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月24日

ドイツ語の痛みの表現

皆様、こんにちは。ドイツの医師Sachiです。
今日は、既に他のところにも書いた内容なのですが、ドイツ語の痛みの表現について。

痛みを形容する主な言葉は次の通りです。
(ここではウムラウトを使わない綴り方にしてあります。)

dumpf 鈍い
krampfartig, kolikartig 痙攣するような
brennend 焼けるような、ピリピリ、ヒリヒリ
stechend 刺すような、チクチク、キリキリ
ziehend 引き攣れるような、引っ張られるような
pochend 脈打つような、ズキンズキン、ドクンドクン
hell 明るい、はっきりした
bohrend (ドライバーなどで)穴を開けるような
drueckend ギューッと強く押されるような
wellenfoermig 波のような、うねりのある
oberflaechlich 表面的な
tief 深い
diffus 境界のはっきりしない、拡散した


「dumpf-drueckende Schmerzen」「hell-stechende Schmerzen」など、組み合わせて使う事もできます。
 
「どこが痛いか」
「いつから痛いか」
「ずっと一定の強さの痛みか、痛みが来たりやんだりするか、時間と共にどんどん強くなったか」
「どうすると痛みがひどくなる(・ましになる)か」

なども言えるように、自分をよく観察して、書き留めておきましょう。

また、腰痛(ぎっくり腰)など神経痛の場合には、次の事柄がとても重要です。
どれも、言葉で「どこ」と説明できなくても、指で辿ったり指したりしたら大丈夫です。
1.Schmerzausstrahlung 痛みが走る箇所(例えば腰→お尻→太腿の外側→膝の後ろまで、など)の有無
2.Pelzigkeit 痺れているような(触ると変な感覚がする、ぞろぞろ蟻が歩いているような感じ)箇所の有無
3.Taubheit 無感覚の(触っても感じない、感じにくい)箇所の有無
4.Laehmung 麻痺して動かせない箇所(例えば足の親指が上げられない、とか)の有無
5.Stuhlgang/Wasserlassen 排便・排尿のコントロールが出来ているか

3−5の問題が出た場合は、すぐに医者に行って、その旨伝えましょう。

持病、常用薬、アレルギー、過去の手術歴・大きな病歴、予防接種歴などは、予め辞書で調べて書きとめてお財布にでも入れておくと、いざという時に慌てずに済みます。
因みに外傷のできた時には必ず、過去のTetanus(破傷風)の予防接種について訊かれます。

ドイツでは、痛みというのは「急患」に数えられますので、遠慮や我慢は不要です。
医者に予約をとる時でも、急患というのは別枠になっていますので、痛みがある場合は「痛む」と言うと、大体はすぐに診て貰える筈です。

余談ですが、病欠証明書は前日までしか遡って出す事ができませんので、予約の時に「病欠が必要です」と言うと、その日か翌日には診てもらえる筈です。


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posted by JMAE at 05:35| ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする